2017年お盆:北海道の山周遊(8/10~8/20)


新潟港から小樽に向けて出港。右端は花の名山角田山、隣は弥彦山?

2017年8月9日~8月20日
今年のGW、車中泊を続けながら屋久島を旅した。 そしてお盆、こうなったら車で北海道まで「日本列島、南から北端」を実現しようということになった。
北海道は一昨年以来、できれば前回断念したトムラウシ再挑戦も考慮して…

実際の工程は

結局、今回も天気に恵まれずトムラウシや幌尻は諦めたが、そこは北海道、それなりに車の旅を満喫!! 屋久島と同様、往復約3200Km! ほんと、よく運転した…

※自分の登山記録を残すため撮影時間を写真に付記しています。登山時間は気象や体調などで大きく変動します。 一般的なコースタイムとは異なります。

8/10:新潟港→小樽

相棒のお盆休みは8/11日から、予約可能な日時は6/11から、6/12日に予約電話をしたが既に満杯!  車は乗せられるけど人は予約不可!! 多分、旅行会社等がとにかく押えてしまうのだろう…。 試しに8/10はどうかと尋ねると、豪華個室(ステートA)が一つだけキャンセルされて空いている…一時は青森まで往復することを考えたが、面倒なので相棒を8/10日休ませてとにかく予約成立。

IMG_20170810_105846.jpg

P1030884.jpg

2017/08/10 10:58:46 新潟港、フェリー乗り場

相棒の帰りを待って、9日の夜出発。適当なSA/PA(赤城高原)で車中泊。
朝食などゆっくりしていたらすでにフェリー乗り場は乗船開始していた…

2017/08/10 12:08:07 小樽に向けて出港

沢山のカモメが船の速度に合わせてピタリと寄り添い飛行する…
鳥インフルエンザのこともあり餌をやらないようにとアナウンスがあったがお構いなしに餌を空に投げ上げている人が数人(きっと日本語が分からない人?)。

P1030875.jpg

IMG_20170810_182450.jpg

2017/08/10 11:26:34 ステートルームA(ツイン)

ユックリと一杯やりながら寝て起きれば小樽港…
前回は雑魚寝だった(今回はテレビ・冷蔵庫・シャワー付き個室、そりゃ、こちらの方が良いに決まってるけど…)。

2017/08/10 18:24:50 海を見ながら夕食(カニ丼)

立派なお風呂もついている。海を見ながら一風呂浴びてから生ビール…最高!

8/11:小樽→稚内

朝4時30分、小樽到着。計画は幌尻岳から知床→稚内と反時計回り。しかし、そぼ降る雨はしばらく続くとの予報。 それなら、利尻島まで移動で時間を稼いで、一~二泊すればなんとかなりそう…ということで、利尻島から右回りとした。 (山友、熊さんが左回りという情報があったのでどこかでバッタリが決定!)
結果的にはずっと雨…

P1030891.jpg

P1030892.jpg

2017/08/11 10:48:24 最果ての道、オロロンライン

先ずは札樽道(←サッソンどう)から日本海オロロンラインを北上、稚内を目指す。 途中、旧花田家番屋を見学。 何もない海辺の道、ポツンと保存された鰊御殿が突然ある。 他に、この地で多くの人々の営みがあった痕跡は見当たらない。

2017/08/11 11:24:12 利尻島

稚内に近づくと微かに利尻島!

P1030896.jpg

P1030908.jpg

2017/08/11 15:15:04 宗谷岬 日本最北端の地の碑

2017/08/11 17:19:36 エゾシカの群れ

文字通り「日本最北端」の鹿…

21077657_1056952157773940_3095231656985116566_n.jpg

今夜は、ここで車中泊zzz...(雨)

8/12:稚内→利尻島

IMG_20170812_161348.jpg

2017/08/12 16:13:48 利尻島(鴛泊港)行きフェリー

天気は当初予報より悪くなり数日間降りそうになってきた…予約してしまったのでとにかく乗船。

乗船までは時間があるのでノシャップ寒流水族館稚内温泉 童夢に寄る。
ここで確認

  • 野寒布(ノシャップ)岬・・稚内駅から北に5キロ(今回訪れた岬)
  • 納沙布(ノサップ)岬 ・・根室市にある北海道本島最東端の岬

島に着いたら予め調べておいた食事処にGO!…が、すべてクローズド!!
後で知ったが、島の食事処はお昼・夕方の時間以外は閉めてしまうようだ。
仕方がないのでセイコーマートで買い出ししてから利尻北麓野営場駐車場でささやかな車中宴会…就寝(雨)

8/13:利尻山→稚内

天気はしばらく回復の見込みがないためとにかく雨(土砂降りではないので)でも利尻山に登頂することを決心。

DSC08700.jpg

DSC08705.jpg

2017/08/13 8:05:38 シュムシュノコギリソウ(占守鋸草、キク科)

利尻島や礼文島など北海道北部に分布。占守(シュムシュ)は千島列島の北東端にある占守島から。

2017/08/13 10:40:51 利尻山山頂

ずっと雨… 何も見えず…

IMG_20170813_204541.jpg

2017/08/13 20:45:41 JR稚内駅(道の駅は左)
下山して、どこか食事処を探したがこれまた失敗!
天気も相変わらず…雨の時間は移動でつぶすつもりで確認したら何とフェリー予約できた!
ということで、稚内に戻り、 少し観光した後、夜の稚内に繰り出す。
道の駅稚内はJR稚内駅隣にあり、皆駐車場代わりにして停めているので場所の確保に苦労した(待てば空く…)。

8/14:稚内→羅臼岳登山口

P1030922.jpg

P1030931.jpg

2017/08/14 9:15:25 再度宗谷岬を回ってオホーツクの海辺を走りながら知床を目指す。  2017/08/14 15:05:36 サロマ湖

20992621_1056953001107189_4454965764595748484_n.jpg

サロマ湖

日本海オロロンラインから宗谷岬を回りオホーツクラインの長大な海辺のルートは一度ドライブしてみたいと思っていた。 どちらも一日がかりのルート…堪能しました。

知床、羅臼岳登山口(岩尾別温泉)に着いた時は既に日が暮れていた。ここで、熊さんと合流。 ささやかな宴会のはずが…なんと、花咲ガニが出てきてビックリ!

8/15:羅臼岳→清里町

DSC08707.jpg

DSC08708.jpg

2017/08/15 5:39:39 岩尾別温泉(ホテル地の涯、ホテルちのはて)

どうやら閉めてしまったらしい…ということで、駐車場を使わせてもらう(朝はキタキツネがウロウロ)。 登山者用のトイレもあるが、こちらはしっかり管理されている。 管理は木下小屋でしょうか? 感謝!
2017/08/15 5:44:22 木下小屋

ホテル地の涯の直ぐ裏、ここで登山計画を記入。熊スプレーを借りることができるらしい。

DSC08713.jpg

DSC08717.jpg

2017/08/15 8:23:50 チシマクモマグサ(千島雲間草、ユキノシタ科)

北海道の中央高地、知床半島、夕張山地などの高山帯に生える。
2017/08/15 8:52:57 イワブクロ(岩袋、ゴマノハグサ科)

東北、北海道で見られる。 別名:タルマイソウ、樽前山で発見されたことが由来。

DSC08721.jpg

DSC08723.jpg

2017/08/15 9:35:52 羅臼岳山頂

青空だけど、下は雲で遠望効かず…

2017/08/15 9:37:24 岩場に虹!

DSC08729.jpg

DSC08730.jpg

2017/08/15 10:45:28 羅臼平

ここはキャンプ指定地。ステンレス製の頑丈なフードロッカーが設置されている。 しかし、我々は見なかったが、同じ日に登った人がここで羆を見ている。 多分後ろの茂みのどこかにいる? 「羅臼岳 ヒグマ」などで検索すればここで羆との遭遇はごく普通…  もちろん羆との事故情報等は聞かないし、しっかりと約束事を守りさえすれば大丈夫なのかもしれないが、 慣れない私にはここでテント泊する勇気は無い(この日も何人か幕営したようだけど…)。

2017/08/15 10:57:04 メアカンフスマ(雌阿寒衾、ナデシコ科)

雌阿寒岳と知床半島にのみ自生する。

DSC08733.jpg

DSC08734.jpg

2017/08/15 11:59:50 鬱蒼とした知床の森

2017/08/15 12:09:11 真っ直ぐな木は殆ど無し! 厳しい自然を垣間見ることができる。

8/16:斜里岳→雌阿寒温泉

DSC08788.jpg

2017/08/16 13:12:04 清岳荘(下山時)

前日、羅臼岳を下山後、コインランドリーを見つけて久しぶりに洗濯。道の駅 パパスランドさっつるで入浴後、斜里岳登山口の清岳荘を目指す。

「清岳荘」で簡単にヒット(「斜里岳」でも同じ場所にヒット)したので、何も考えずにナビの指示に従って進むと荒れた山道に入っていく。清岳荘までは舗装されないダート道であることは知っていたが、 仮にも百名山である斜里岳のメインルートにしては寂しくて、かつ、荒れすぎている…ナビが間違っていることを確信したが、念のためそのまま進むと何と 牡鹿の滝の駐車スペースに案内されてしまった!

WEBページのMEMOには「きよさと観光協会内で最も交通の便が悪い景勝地です。(ご迷惑おかけします!)」とある。いや、きよさと観光協会の問題ではないけど…(^.^)

既に真っ暗になっているし、いかにも熊が出そうな山奥、もちろん人の気配無し…むなしく道の駅に引き返して車中泊(熊さんが到着していたが脱力感で宴会無し…)。

ナビは役に立たないので、翌朝、清里駅方面で斜里岳の看板を探して自律航行…

DSC08737.jpg

DSC08742.jpg

>2017/08/16 6:42:30 巨大なフキ ヒグマの好物 2017/08/16 7:28:59 旧道

斜里岳には旧道を登って新道でくだる(旧道を下るのは危険)。 旧道は数え切れないほどの渡渉を繰り返す。

DSC08748.jpg

DSC08760.jpg

2017/08/16 7:50:02 滝の左(右岸)を登ったり…

2017/08/16 8:20:04 急登を草木を掴みながら…

DSC08763.jpg

DSC08768.jpg

 2017/08/16 8:25:00 右(左岸)に渡って…

2017/08/16 8:27:59 また左に渡って…

斜度もずっとこんな感じ、滑らないように慎重に…

DSC08775.jpg

DSC08778.jpg

2017/08/16 8:46:13

新道と合流してしばらくすると稜線が見えてくる…

2017/08/16 9:32:23 斜里岳山頂

DSC08780.jpg

DSC08783.jpg

2017/08/16 9:34:44  写真中央彼方に昨日の羅臼岳の頭が微かに見える…

2017/08/16 10:22:32 ウスユキトウヒレン(薄雪唐飛廉、キク科)

北海道(大雪・夕張・北日高・羊蹄山)に分布

21014016_1056955684440254_5431502171268687782_o.jpg

P1030943.jpg

(霧の無い)摩周湖

斜里岳を下山したら南下して雌阿寒岳登山口(雌阿寒温泉登山口駐車場)を目指す…

2017/08/16 17:13:48 阿寒湖アイヌコタン

(随分さびれた…)

P1030945.jpg

 2017/08/16 17:45:03 キタキツネ

羅臼岳駐車場、道の駅パパスランドさっつるに続き、雌阿寒温泉登山口駐車場で熊さんと合流。昨日無しだったささやか宴会…

8/17:雌阿寒岳→函館(本輪西展望台SA泊)

DSC08789.jpg

 2017/08/17 6:19:05 雌阿寒温泉登山口駐車場(後)

登山口は駐車場から阿寒湖方面に約200m戻った右側にある。時おり青空も望めるが山の上方は雲に覆われている…

DSC08794.jpg

DSC08795.jpg

 2017/08/17 8:09:11 
森林限界を越える手前で雲の中へ…冷たい霧雨+風、とにかく寒いので走り出す。
右下、多分、噴火口の噴煙か? ゴウゴウと音がしているが何も見えず…
2017/08/17 8:09:49 雌阿寒岳山頂

とにかく寒いので写真を撮ったら脱兎のごとく反対側のオンネトーに向かって走り出す。

DSC08796.jpg

DSC08799.jpg

2017/08/17 9:40:44 オンネトー側登山口

雌阿寒温泉登山口に戻る道がよくわからない(標識が無い!)。ウロウロしてまた元に戻った。面倒なので GPS(スマホ)に従って強引に進む…

2017/08/17 10:05:13 オンネトー

反時計回り

DSC08800.jpg

IMG_20170817_093914.jpg

2017/08/17 10:08:47 遊歩道に出てしばらく歩くと、右に雌阿寒温泉登山口に戻る道がある。 ナラタケ…

走ったおかげで、お昼前に駐車場に戻る。時間的には雄阿寒岳も行けるが、こんな天気では意味がない… ということで山登りは終了。帰路に就くことにする。 途中、道の駅 あしょろ銀河ホール21(カレーがおいしかった!)や 占冠 湯の沢温泉 森の四季などに寄りながら函館を目指す。 道央自動車道 本輪西展望所SAにて車中泊(雨)。

8/18~8/19(~20):函館→大間(→帰宅)

P1030952.jpg

 2017/08/19 8:25:27 おおま温泉 海峡保養センター

前回は函館から青森に渡り浅虫温泉 旅館柳の湯に泊まった。

今回は大間に渡った時点でおおま温泉 海峡保養センターを予約。 宿の案内に地元漁師が寒い海で凍えた体を温めるため非常に熱い湯であるという記述があった。熱い湯が苦手なので覚悟を決めて入ったが意外に丁度良かった。 (夏だから?)非常に広い湯舟は開放的で気持ちがよかった。

P1030960.jpg

P1030963.jpg

2017/08/19 8:59:07 本州最北端の灯台(後ろ)

近くにマグロ料理を食べられるところが幾つかある(宿でわずかに出たマグロを含む魚料理で既に十分)。

 2017/08/19 10:59:05 東通原子力発電所PR施設

震災や原発事故に関し新鮮な情報でもあるかと寄ったが…ドライブの休憩にはなった。

雑感

最初の計画は幌尻岳とトムラウシから開始するテント泊縦走、その後、知床方面から反時計回りで周遊を考えていた(その場合、利尻は日程的に無理)。 しかし悪天でのテント泊縦走など無意味なので移動に時間をかけて、着くまでに好転期待の、利尻から右回りに変更した(幌尻・トムラウシは困難に)。残念ながら、ある程度晴れたのは羅臼岳と斜里岳のみ(遠望効かず)。 テント泊用に色々準備したが、結局、使用したのは日帰りピークハント用のサブザックのみ…

それにしても、雌阿寒岳稜線の寒さは流石北海道! テント泊装備となれば本州3000m級の装備が必要(実際そうしていたが)と改めて思った。

天気が冴えなければドライブに切り替える気楽な車旅。 普通車でも一日かかる長大なオロロンラインやオホーツクラインは本州では味わうことのできない雰囲気に満ちている。 自転車、バイク、キャンピングカーとそれぞれの形で旅をする多くの人々がそこにいた。 なかでも、バイク旅ライダー同志が手を挙げてすれ違っていたのが印象的でした。

以上