花(は〜)

ハグマ ハコベ ハシリドコロ ハナイカダ ハナゴケ ハマダイコン ハリブキ ハルジオン ヒメジョオン ヒイラギソウ ヒトリシズカ ヒメシャクナゲ ヒメハギ ヒメレンゲ ヒョウタンボク フウロ フクジュソウ フシグロセンノウ フタリシズカ ヘクソカズラ ヘビイチゴ ホウチャクソウ ホソバツメクサ ホトトギス

ハグマ(と名の付くもの)

オクモミジハグマ(奥紅葉白熊)[キク科](花期:8〜10月)
2005年9月10日 鳳凰三山、ドンドコ沢(南アルプス)

ハグマとはチベットの動物、ヤクの尾の毛で作った槍や兜に着ける飾り。花が似ている?
葉が紅葉に似ているのでモミジハグマ。
キッコウハグマ(亀甲羽熊)[キク科](花期:9〜10月)
2005年10月30日 三角の頭(丹沢)

葉が亀甲に似ている。高さはせいぜい20cm、花は5mm程度で非常に小さい。

ハコベ

ミヤマハコベ (深山繁縷)[ナデシコ科](花期:春〜夏)
2005年5月14日 書策新道(丹沢)

ハコベ、ウシハコベなどの花は直径は 5 〜 7 ミリ。 ミヤマハコベは葉には柄があって、花もハコベより大きい(1〜1.5cm)。 花びらががくより長く、おしべが10本あるところがハコベとちがう。 ハコベの類は花弁は 5 枚だが、切れ込みが深いので 10 枚のように見える。
シコタンハコベ(色丹繁縷)[ナデシコ科](花期:7〜8月)
2005年8月17日 荒川東岳(悪沢岳、南アルプス)

千島列島の色丹(しこたん)で最も古い標本が発見された。 イワツメクサに似ている(葉は全く異なる)が、ミヤマハコベと同様にかなり大きい。
ウシハコベ(牛繁縷)[ナデシコ科](花期:春〜秋)
2005年6月4日 後山林道(奥多摩)

ハコベの雌しべは先が 3 つに分かれているが、ウシハコベは 5 つに分かれている。

ハシリドコロ

ハシリドコロ(走野老)[ナス科](花期:4〜5月)
2005年4月23日 御前山

誤食すると狂乱状態になり走り回るのでハシリドコロの名前が付いている。 ロートエキスとして鎮痛薬や目薬に使用されている。

ハナイカダ

ハナイカダ(花筏)[ミズキ科](花期:4〜6月)
別名:ママッコ,ヨメノナミダ(嫁の涙)
2006年7月1日 櫛形山

葉の表面中央に淡緑色の 4 弁の花をつける。 果実(写真)はこの後黒く熟す。 葉の上に載った花や実を、筏に乗る人に見立てた。

ハナゴケ

ハナゴケ(花蘚苔類)[ハナゴケ科 ハナゴケ属](花期:4〜6月)
2004年6月5日 小川山

コケの仲間ではなく、地衣植物、菌類と藻類の共生体。 晴天時には乾燥してパリパリとなる。

ハマダイコン

ハマダイコン(浜大根)[アブラナ科ダイコン属](花期:4〜6月)
2008年4月6日 角田山(新潟)

砂浜に多い大根だからハマダイコン? そもそもダイコンが野生化したものらしい。

ハリブキ

ハリブキ(ウコギ科)[針蕗](花期:6〜8月)
2005年7月10日 至仏山(尾瀬)

フキのような大きな葉で枝や葉に刺が生えているのでこの名がある。 秋には真っ赤な実をつける。
ハリブキの実
2005年8月16日 聖平(南アルプス)
まだ熟していない。

ハルジオン

ハルジオン(春紫苑)[キク科](花期:4〜7月)
別名:ハルジョオン(春女苑)、ハルシオン(春紫苑)
2006年7月1日 櫛形山

よく似たヒメジョオンとは葉が茎を抱くような形で伸びる、つぼみの柄が垂れること、 さらに花時に根生葉が残るので区別がつく。

ヒメジョオン

ヒメジョオン(姫女苑)[キク科](花期:4〜7月)
2006年7月23日 早川町、田代

葉が茎を抱かない、つぼみの柄が垂れない、 さらに花時に根生葉は残らない。

ヒイラギソウ

ヒイラギソウ(柊草)[シソ科](花期:4〜6月)
2005年5月4日 両神山

ヒイラギ(柊)の葉と似た葉を持つことから柊草。

ヒトリシズカ

ヒトリシズカ(一人静)[センリョウ科](花期:4〜5月)
2005年4月29日 小袖(雲取山)

名は静御前が舞う姿に例えた。

ヒメシャクナゲ

ヒメシャクナゲ(姫石楠花)[ツツジ科ヒメシャクナゲ属](花期:6〜7月)
2005年6月25日 尾瀬

常緑小低木。名前はシャクナゲに似ている小さい木の意味。 確かに葉はシャクナゲに似ているが、花は?

ヒメハギ

ヒメハギ(姫萩)[ヒメハギ科](花期:4〜7月)
2006年5月21日 書策新道(丹沢)

非常に小さく見落としがち。

ヒメレンゲ

ヒメレンゲ
2005年5月14日 書策新道(丹沢)

ヒョウタンボク

オオヒョウタンボク(大瓢箪木)[スイカズラ科](花期:7〜8月)
2005年8月6日 針木岳(北アルプス)

白色の花を2個、赤い実が2個ヒョウタン形に密着して結実するが猛毒。

フウロ

コフウロ
2004年8月1日 三伏峠
ミツバフウロ
2004年8月7日 槍ヶ岳
グンナイフウロ
2004年6月27日 甘利山
ハクサンフウロ
2004年6月27日 甘利山

フクジュソウ

フクジュソウ
2005年3月20日 四阿屋山

フシグロセンノウ

フシグロセンノウ
2004年8月22日 乾徳山

フタリシズカ

フタリシズカ(二人静)[センリョウ科](花期:春)
2005年5月21日 石老山

名前は、2本(とは限らない)の花穂を静御前とその亡霊の舞姿にたとえたもの。

ヘクソカズラ

ヘクソカズラ(屁糞葛)[アカネ科] (花期:夏)
2006年9月9日 陣馬山
別名:ヤイトバナ(灸花),サオトメバナ(早乙女花)

名前はその独特の臭いから。 万葉の時代には「クソカズラ」と呼ばれていたものに さらに「へ」がつくほど?
といっても、花はいたって可憐。 「ヤイトバナ(灸花)」は、花の中心部の赤いところをお灸 をすえた跡に見立てたものとか、花を逆さにして人の肌に伏 せると灸をすえているように見えることから。 早乙女とは「田植えをする女」の意味だが、どうしてこの 名がついたのかはわからない。

ヘビイチゴ

ヘビイチゴ(蛇苺)[バラ科] (花期:春)
2005年6月4日 後山林道(奥多摩)

毒はない。ただ、味も香りもないので人間の口には入らないイチゴ。 仲間のヤブヘビイチゴは全体的に大きく葉の色が濃いことで識別できる。 似た花にミツバツチグリとツルキンバイがあるが、茎の先に花を一つ付けるのが ヘビイチゴ。がくも大きい。
シロバナノヘビイチゴ(白花の蛇苺)[バラ科] (花期:春)
2005年6月11日 硫黄岳

ヘビイチゴと異なり、果実は赤く熟して甘い。

ホウチャクソウ

ホウチャクソウ(宝鐸草)[ユリ科チゴユリ属](花期:4〜5月)
2005年5月21日 石老山

名前は垂れ下がった花の姿が寺院の宝鐸(堂の四隅に下げた鈴)に似ていることから。
ホウチャクソウの実
2005年8月7日 扇沢(北アルプス)

ホソバツメクサ

ホソバツメクサ(細葉爪草)[ナデシコ科タカネツメクサ属](花期:7〜8月)
2005年7月10日 至仏山(尾瀬)

花びらは5枚。別名コバノツメクサ。

ホトトギス

サガミジョウロウホトトギス(相模上臈杜鵑草)[ユリ科](花期:8月後半〜9月)
2007年9月1日 丹沢

「丹沢の貴婦人」の名に相応しい気品がある。いつまでもそこに咲いててほしいと切に願う。
ホトトギス(杜鵑)[ユリ科](花期:9〜10月)
2004年9月26日 大室山(丹沢)

名前は、花の点々が鳥のホトトギス(不如帰)の胸の模様に似ていることに因む。
ヤマホトトギス(山杜鵑)[ユリ科](花期:8〜9月)
2004年9月5日 鍋割山(丹沢)

花弁が反り返っているのが特徴。
タマガワホトトギス(玉川杜鵑草)[ユリ科](花期:7〜9月)
2004年7月18日 大樺沢(北岳)

名前は、その色をヤマブキの名所である、京都府井出の玉川にたとえたもの。
ヤマジノホトトギス(山路の杜鵑草)[ユリ科](花期:7〜9月)
2006年8月19日 御前山

花は水平に開き、花びらの折れたところに紫色の斑紋が入ることで判別できる(他は橙色)。