恒例のお盆縦走、今年も北アルプス。異常に暑い夏となった今年、あまりの高気圧勢力に 台風も容易に近づけず連日の晴天が続いた。下界は大変だが、アルプス縦走には都合が良い。 天気予報を信じ、壮大な計画を立てて...
種池山荘から2日目の朝焼け:鹿島槍(左)から爺ヶ岳(右)の稜線 |
ずっと雲の中を歩いた3日間だった。2日目朝、まだ暗いうちに種池山荘から新越山荘方向に出発した早朝、待望の稜線歩きは爺が岳と鹿島槍の稜線が真っ赤に焼けて始まった。実にドラマチックな始まりだが、こんな開始方は天気が良くないことの暗示でもある。 |
2010/08/07 8:03:38 柏原新道は最初からハイウェイのように歩きやすい道が続く。 |
2010/08/07 8:44:20 しばらく歩いてから扇沢方面を振り返る。 |
2010/08/07 11:12:12 チョット緊張するといえば最後に雪渓と崩れやすい斜面をトラバースするところくらい。 |
2010/08/07 11:35:47 3時間半で種池山荘。今日はここまで。ガスガスで展望もなく、そばの爺ヶ岳も雲の中、行っても仕方ないので、お昼からビールを飲みながらウダウダ。 |
2010/08/07 13:08:55 小屋前のテラスで時間を持て余し、他に全くすることもないので雲の切れ間に見えた爺ヶ岳にビール片手に千鳥足で向かう(ま、南峰だけなら許されるでしょ)。 |
2010/08/07 13:55:42 爺ヶ岳南峰 テラスでウダウダしていたときに爺ヶ岳から来た人たちが口々に「熊の親子を見た」と言っていたが、もう、どこかに去ったようだ。 |
2010/08/07 14:19:32 黒部・立山・剣方面 ガスが切れるとチラリと見えて直ぐにまた隠れる。 |
2010/08/07 17:25:50 明日向かうスバリ・針の木方面 こちらは終始ガスの中。たまに見えてもこんな感じ... |
2010/08/07 17:32:50 ほとんど満杯の天場 小屋でテントの手続きをしているときに小屋の人が一言「昨日は天場に熊が出たそうです。」って、そんな、冗談じゃないでしょ! 「まぁ、昨日は人が殆どいなかったから...今日はテントも多そうだし大丈夫と思いますよ。それと、テントは隅のほうからキッチリ詰めて張ってください。」って、我々はかなり早い到着だし、隅だと熊に出くわす確立高いじゃないですかぁ!! と心配したものの、次第に狭い天場が埋まりだしてこんな感じに...今日だけは混雑がありがたかった... |
2010/08/08 4:35:47 流石に熊は出なかった。3時過ぎには周りの撤収準備に合わせて、こちらも 直ぐに撤収! 新越山荘目指して、テント組では多分最初、小屋泊まりの何組かの後を追うように出発。まだ暗い登山道、星は無く、遠いヘッドライトの微かな光が岩小屋沢岳に上っていることが確認できる闇夜。 |
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2010/08/08 4:52:31 しばらくすると爺ヶ岳と鹿島槍の稜線が真っ赤に燃え、ドラマチックに稜線縦走が始まった。 |
2010/08/08 4:53:37 爺ヶ岳から鹿島槍に至る稜線が明るくなるに従って、真っ赤な雲が空を覆いつくしていることを認識。ヒョットして昨日と同様にガスに覆われた一日になるかも知れないと、このドラマチックな景色とは裏腹に若干の胸騒ぎが... |
2010/08/08 5:19:02 ミヤマクワガタ 種池山荘から新越山荘までは気持ちの良い平和な道が続く。多分、花の時期は沢山の高山植物が咲き誇っているだろう事は容易に想像できる。 |
2010/08/08 5:52:51 岩小屋沢岳山頂 やっと明るくなってきた頃、本日最初の頂。 |
2010/08/08 6:03:32 右から鹿島槍、五竜岳、白馬岳、そして尖った頂は旭岳。 始まりは真っ赤に燃えた景色を映し出していた雲のスクリーンも今はただ光を遮るだけの暗幕... |
2010/08/08 6:08:49 前方の景色 岩小屋沢岳を過ぎれば新越山荘が見えてくる(天場は無し)。その先には鳴沢岳・赤沢岳・スバリ岳・針ノ木岳、そして左に針ノ木雪渓。 |
2010/08/08 7:46:17 鳴沢岳山頂 新越山荘を過ぎると段々道は険しくなり岩場の痩せ尾根となってくる。同時に雲が低くなって来てガスに包まれ始めた。 |
2010/08/08 8:46:29 赤沢岳山頂 一面にガスが垂れこんで、殆ど視界が利かなくなることもしばしば... |
2010/08/08 9:05:12 黒部湖 流れる雲の切れ間に、黒部湖が時折見えることも... |
2010/08/08 10:56:53 意外に険しい稜線 ガスで視界が利かず、ただの岩稜をひたすら歩いていると思っていると、不意に こんな景色が目の前に...だらけた気持ちから緊張へと何度か変転する。 |
2010/08/08 10:58:43 スバリ岳山頂 赤沢岳からスバリ岳までは思ったより歩き応えがある。晴れていれば険しい稜線歩きに結構緊張を強いられるだろうが、ガスで周りが見えず、延々と歩いてやっと着いた感じ... |
2010/08/08 11:18:10 スバリから見る針ノ木岳 直ぐ近くのように見えるけど、コースタイム1H。 |
2010/08/08 11:21:36 スバリから見る黒部湖 去年、船で渡った黒部湖。あの時はスバリ岳や針ノ木岳は確認できなかった。そして、今年は逆に赤牛が見えない... |
2010/08/08 12:01:44 針ノ木岳山頂 後は針ノ木小屋まで下るだけ。 |
2010/08/08 12:16:50 針ノ木から見るスバリ岳 |
2010/08/08 18:02:26 ゴミを漁りに来た熊! 昨日の余韻がまだ新鮮なのに、またである。小屋でテントの申し込みをすると 「ゴミ漁りに熊が出るかもしれない」と上の登山道周辺の天場を指定された。下の方は危険ということ(後で来た人は、場所が無くなり小屋泊まりに変更した人も居た)。昨日の事もあるので「ふーーん、まぁ用心に越したことは無いわな」等とビールを飲んだりしながらウダウダしていた... まさか、こんな光景に出くわすとは夢にも思わなかった! |
2010/08/08 18:12:39 熊に睨まれた! もうそこに10分以上居るんだし、写真くらいいいじゃんか!! |
2010/08/08 18:31:44 反対の小屋側から ゴミ漁りは済んだようだが、まだ茂みの中に居る。下のテント場なんて危なくて張れるわけが無い! 写真のトイレに行くときに奴は丁度現れた(当然、以後小屋内のトイレ使用)! 冗談じゃない、チョットずれたら鉢合わせか、臭い中に閉じ込められたかもしれない!! 熊がゴミを漁るなんて何十年も前から昔から分かってることだし、当然対策がとられていたはずでこんなの過去の話だと思っていた... |
2010/08/09 6:45:07 雲の切れ間に槍・穂高 何組かは次の船窪小屋目指して出発した...、下山と決めても こうやって大景観を背後にすると決心も鈍ってくる。とはいえ、この何日か先晴れることは期待できないので、すっぱり降りる。 |
2010/08/09 6:45:56 グズグズ... |
2010/08/09 8:24:59 針ノ木雪渓を下る しぶとく残った雪は固く、なれた人で荷物が軽ければアイゼンは不要かも? もちろん、7泊予定がまだ2泊のテント装備、1人500円のアイゼンを借りて降りた。下の大沢小屋で返却する。 |
2010/08/09 8:30:09 ガスの針ノ木雪渓 結構幻想的で涼しい。固い雪(と言えるか?)に固定された石は動きそうもないので、少しは気持ちも楽に... |
2010/08/09 9:09:37 雪渓遠望 天気は下りでも、登る人はそれなりに... |
長年山登りをやってきて、今まで随分ヤバそうな所(時間)も歩いたが
熊と猪だけは見たことなかった。しかし、今年(は異常なのは気象だけじゃなく?)ついに熊と出会うことになった。出来ればこんな形ではなく、遠くの自然の中にいる様をそっと眺めるようなそんな出会いをしたかった...
そして、猪...鳳凰に行った帰りに芦安村の道路上、車の前を親子で横切った!
さらに、その後、黒法師岳で今度は熊としばらく並んで歩いた。もちろん、向こうはこちらより
早く気が付いていたはずだが、無視を決め込んでくれたので助かった...
ほんとに、今年は何だか...