2007年の初登り、どこにするか迷ったが結局いつもの丹沢にした。理由は簡単、前夜が曇りで温度も低かったからだ。霧氷を見たかった。調べてみると、どうやら樹氷と霧氷は意味的には同じらしい。
しかし、雪が付着したものと水蒸気が直接草木に凝結したものを同じとみなすのはなんとなく抵抗がある。
なので、後者を「霧氷」として「樹氷」とは敢えて区別したい。理由は写真を見れば明らかだ。雪の場合はすべてが白に染まるのに対して、霧氷の白はブナの木肌、むき出しの土、枯れ葉の色との対照がすばらしい。
午後には消えて無くなることが多い。本格的な雪の前に何度か繰り返す短命な景色。春の植物が乱舞して光が遮られる前に足下でひっそりと咲き終える花を「スプリング・エフェメラル」という。ならば、このはかなさは「ウィンター・エフェメラル(Winter ephemeral)」と称して良いのかもしれない。
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曇りの夜に湿った空気が草木に凝結する翌日が狙い目。特にこのように晴れる日が休みと重なれば勇んで出かける。
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風の当たる稜線が白く染まっている。自然と足が速くなる。日差しが強まり温度が上がれば溶けてしまうこともあるからだ。
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だんだんと雰囲気が出てきた(ガレ場前の天王寺尾根)。
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道の白は雪ではなく、霜と凝結した氷が落ちたもの。
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この写真をとる前に遠くに鹿が走り去るのが見えた。また、登りはじめには数年ぶりにカモシカにも出会った。
この先、見るものに期待できそうだ。
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ガレ場の「花」。
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ガレ場を越えて振り返る。
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霧氷は木だけではない。雪が降れば無くなる草とのバランス。
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木と草、花の競演。
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天王寺尾根と三峰・宮ヶ瀬に下る登山道との合流点。三峰方向にも花のプロムナードが続く。
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深山山荘までの登山道。
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人影の無い静かな花の路。
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ブナの木はいつ見ても素敵だ。
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深山山荘手前。天王子尾根上から深山山荘までが特に味わい深い。
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霧氷と富士山(定番?)。
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日の当たる場所ではそろそろ溶け始めている(12時前)。
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塔ノ岳の鹿と富士山。
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前の雄鹿の連れ合い?
鹿の駆除が行われているので丹沢山ではすぐに逃げていった鹿もここでは逃げない。
今の時期になると餌が足りなくなるのかしきりにねだる。
近くの丹沢山と比べると同じ山域の動物とは思えない。鹿の生活範囲は思ったより狭いのかも。
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