花(さ〜)

サクラソウ ザゼンソウ サラサドウダン サワギキョウ サワギク サワラン サンカヨウ サンリンソウ シオガマ ジシバリ シモツケ シモバシラ シャガ ジュウニヒトエ ショウジョウバカマ シラタマノキ シロガネソウ シロニガナ ズダヤクシュ スミレ セキヤノアキチョウジ セツブンソウ セリバヒエンソウ センジュガンピ セントウソウ センブリ ソバナ

サクラソウ

コイワザクラ (小岩桜) [サクラソウ科](花期:5〜6月)
2005年5月14日 不動の峰(丹沢)
ハクサンコザクラ(白山小桜)[サクラソウ科 サクラソウ属](花期:6〜8月)
2005年7月10日 至仏山(尾瀬)

名前は加賀の白山で初めて発見されたことから。
ユキワリソウ(雪割草)[サクラソウ科 サクラソウ属](花期:6〜8月)
2005年7月10日 至仏山(尾瀬)

ハクサンコザクラより小型。花の切れ込みが少ないことから区別できる。 ミスミソウ(キンポウゲ科)も同じ名で呼ばれる。
オオサクラソウ(大桜草)[サクラソウ科 サクラソウ属](花期:6〜8月)
2005年7月17日 白馬尻(白馬岳)

別名はミヤマサクラソウ。他とは、はの形で区別できる。葉が天狗のウチワに似て大きいので大桜草。
クリンソウ(九輪草)[サクラソウ科 サクラソウ属](花期:6〜8月)
2009年6月20日 庚申山

赤紫の花が数段の車輪状になって咲く。その様を五重塔などの先端部分(九輪)にたとえて命名された。

ザゼンソウ

ザゼンソウ(座禅草)[サトイモ科](花期:3〜5月)
2005年3月20日 四阿屋山

お坊さんが黒頭巾をかぶり座禅を組んでいるような姿から命名された。 また、達磨大師をイメージして「ダルマソウ」とも呼ばれる。

サラサドウダン

サラサドウダン(更紗灯台)[ツツジ科](花期:春)
別名:フウリンツツジ(風鈴躑躅)
2007年6月23日 蛭ヶ岳

名前は赤みを帯びた筋が更紗染めの模様を思わせることから。 花が開くにつれて色は濃くなる。 ドウダンは、昔の照明用具・灯台(どうだん)の意味。

サワギキョウ

サワギキョウ(沢桔梗)[キキョウ科](花期夏〜秋)
2007年7月28日 尾瀬

草丈は1mを越えることもある。 花の形はかなり異なるが、色はキキョウのそれと似ている。 有毒。

サワギク

サワギク(沢菊)[キク科キオン属](花期:6〜8月)
別名:ボロギク(襤褸菊)
2006年8月5日 南沢(八ヶ岳)

やや大きめ。葉はやわらかく羽状に深裂するのが特徴。 別名は花後の綿毛がぼろくずのように見えるから。

サワラン

サワラン(沢蘭)[ラン科](花期: 7〜8月)
2005年7月24日 尾瀬ヶ原

名前は沢沿いの湿地帯で見かけることに因む。

サンカヨウ

サンカヨウ(山荷葉)[メギ科サンカヨウ属](花期:春〜夏)
2005年6月25日 富士見下(尾瀬)

荷葉とはハスの葉のこと。つまり山のハス?
サンカヨウの実
2005年7月17日 白馬尻(白馬岳)

サンリンソウ

サンリンソウ(三輪草)[キンポウゲ科](花期: 春)
2005年6月25日 尾瀬ヶ原

イチリンソウ、ニリンソウと比べると一番花期が遅い。 また、花も小さい。 葉に柄がある。

シオガマ(と呼ばれる花)

トモエシオガマ(巴塩竃)[ゴマノハグサ科シオガマギク属](花期:8〜9月)
2004年8月1日 三伏峠

確かに花が巴状になっている。
セリバシオガマ
2004年8月1日 三伏峠
ハンカイシオガ(樊膾塩竈)[ゴマノハグサ科](花期:8〜9月)
2006年9月16日 大室山(丹沢)

ハンカイ(樊膾)とは古代中国・漢の国を興した劉邦に仕えた武将の名前。 根元の葉は大型で羽状に全裂。
ヨツバシオガ(四葉塩竈)[ゴマノハグサ科シオガマギク属](花期:7〜8月)
2005年7月10日 至仏山(尾瀬)

葉は4枚が輪生。花も先端に4個ずつ輪生し数段付ける。
ミヤマシオガマ(深山塩竈)[ゴマノハグサ科シオガマギク属](花期:7〜8月)
2005年7月10日 至仏山(尾瀬)

鳥のくちばしのような大きな花を輪生状につけるのが特徴。
タカネシオガマ(高嶺塩釜)[ゴマノハグサ科シオガマギク属](花期:7〜8月)
2005年7月10日 至仏山(尾瀬)

ヨツバシオガマと同じく4枚の葉が輪生。花の上が鳥のくちばしのような形でないので ミヤマシオガマと区別できる。 しかし、同じ属で花も似ているものにタカネとミヤマという和名が同時に存在するのは紛らわしい。

ジシバリ

ジシバリ(地縛り)[キク科](花期:春)
2005年6月4日 後山林道(奥多摩)

シモツケ

シモツケ(下野)[バラ科](花期:夏)
2004年7月18日 北岳
下野の国(栃木県)発見されたからということでこの名前になった。 シモツケは木、草であるシモツケソウ(下野草)もある(どちらもバラ科)。 見わけ方はシモツケが長卵形で先が細くとがる葉であるのに対し、 シモツケソウはモミジのような掌状の葉に細かいギザギザがある。
マルバシモツケ(円葉下野)[バラ科シモツケ属](花期:6〜7月)
2006年7月17日 秋田駒ヶ岳

葉は倒卵形〜広倒卵形、先はまるく、縁に鋸歯がある。

シモバシラ

シモバシラ(霜柱)[シソ科](花期:秋)
2006年9月9日 高尾山

名前は、冬に地上部が枯れても毛管現象で水分がよく上昇し、 結晶して霜柱ができることから。 上部の葉のわきに一方にだけ花をつける。
シモバシラにできた霜柱
2007年11月23日 南木曽岳(木曽)

シャガ

シャガ
2005年5月21日 石老山

ジュウニヒトエ

ジュウニヒトエ
2005年4月29日 小袖(雲取山)

ショウジョウバカマ

ショウジョウバカマ(猩々袴)[ユリ科](花期:6〜7月)
2005年7月10日 至仏山(尾瀬)

花が猩々(しょうじょう=中国に伝わる伝説上の猿)の赤い顔と、葉の重なりが袴を連想 させるから猩々袴(うーん)。

シラタマノキ

シラタマノキ(白玉の木)[ツツジ科](花期:7〜8月)
2005年10月9日 双子池(八ヶ岳)

名前は写真のように白色の果実をつけることから。 アカモノ(イワハゼ)に対して「シロモノ」の別名がある。 葉や実を揉むとサロメチール臭がする。
シラタマノキの花
2005年8月7日 針木岳(北アルプス)

シロガネソウ

ハコネシロガネソウ
2005年5月14日 丹沢山

シロニガナ

シロニガナ(白苦菜)[キク科ニガナ属](花期:7〜8月)

ニガナの白花種。 葉や茎に苦みのある白い乳液を含むのでニガナの名がついている。

ズダヤクシュ

ズダヤクシュ(喘息薬種)[ユキノシタ科](花期:6〜8月)

名前は、長野県で喘息のことを「ずだ」といい、さらにこの植物が効くということに因む (写真は花の後)。

セキヤノアキチョウジ

セキヤノアキチョウジ
2004年10月24日 本谷林道(丹沢)

セツブンソウ

セツブンソウ
2005年3月20日 四阿屋山

セリバヒエンソウ

セリバヒエンソウ
2005年5月1日 本仁田山

センジュガンピ

2004年7月17日 北岳

セントウソウ

セントウソウ(仙洞草)[セリ科](花期:春)
別名:オウレンダマシ(黄連騙し)
2007年4月1日 高尾山

「セントウ」の由来には諸説ある。 別名はオウレンの葉に似ていることから。 花はヤブジラミと似ているが、ヤブジラミの葉は横の切れ込みがある。
イワセントウソウ(岩仙洞草)[セリ科](花期:春)
2007年6月3日 飛竜山(孫左ェ門尾根)

花はセントウソウと殆ど同じだが、写真のように葉の形が異なる。 地表近くの葉は切れこんでいるが、茎上部のものは羽状に細長くのびるだけ。

センブリ

センブリ(千振)[リンドウ科](花期:秋) 
2006年9月30 塔の岳(丹沢)

花・葉・茎・根、すべてかむと苦く全草が薬用に用いられる。 名前は、「千回振り出してもまだ苦い」ということから。

ソバナ

ソバナ(岨菜)[キキョウ科](花期:夏)
2004年8月7日 槍ヶ岳

花はツリガネニンジン(釣り鐘人参)とよく似ているが、ツリガネニンジンは花が輪生するのに対して、ソバナは小さな釣り鐘型の青紫の花が一つずつ独立している。 名前は岨(そば、厳しい崖の意)に生えて、山菜として食べることから「ソバナ」らしい。